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2016年度北海道最低賃金改正に関する事務局長談話

2016年度北海道最低賃金改正に関する事務局長談話

 8月5日午後、北海道地方最低賃金審議会(以下「審議会」)は、2016年度北海道の最低賃金を現行の764円から22円引き上げ、786円に改正し、10月1日から発効することで結審した。

 本年度の審議会は、7月28日の中央最低賃金審議会が報告したランク毎の目安をもとに、北海道を含むCランク22円の「目安の伝達」を受けて、本格的な議論のスタートを切った。

 本年の審議に当たって労働者側は、昨年の審議会答申において雇用戦略対話合意の「できるだけ早期に全国最低800円の確保、景気状況に配慮しつつ、全国平均1,000円を目指すこと」に配意しているとの表記が2年続けて記載されたことを受けて、この答申を十分尊重し、最低賃金法第1条の目的を達成するために、最賃近傍の労働者の「賃金水準」議論を積極的に進め、本来あるべき水準に引き上げるよう主張した。特に、消費税増税直後よりも労働者の生活実態が厳しいことを克服できる有効なセーフティネットとして十分機能するよう訴え、働くことに意義を見出す昨年以上の大幅引き上げに最大限努めるよう強調した。

これに対し使用者側は、地域の経済状況や生産性、企業の支払い能力の限界を強調し、「中賃目安の22円」を大幅に下回る額の提示に固執した。

審議会議論は上記内容について、労使譲らず激しい審議が続く中、公益委員から「中賃目安などを考慮する必要もあり、22円の引き上げ」が提案された。

労働者側は、引き上げに伴い、全労働者に与える影響率が13.39%、パート労働者に至っては32.25%と極めて大きいことや、使用者側が公益提案に強い抵抗を示したことなどから厳しい判断を迫られたが、最終的に使用者側全員が反対したものの、公益・労働者側の賛成多数により結審された。

今回の改定額について、最低賃金法第1条の「賃金の低廉な労働者の労働条件の改善を図る」という目的を達成するための生活できる賃金水準という要求からして納得できる改定額とは言えない。一方、連合が求める「誰でも1,000円」の早期実現には課題が残るものの、1992年以降、24年ぶりの高い引き上げ額であることや、引き上げに伴い31万人近い多くの非正規労働者の賃金引き上げに反映されるものと受け止めるものである。さらに、10年ぶりに10月1日の早期発効を実現したことは評価できる。

引き続き、3年連続して労働側が主張してきた800円、1,000円への引き上げに向けた道筋を付けるための表記が答申書に記されたことから、この内容を足掛かりに、賃金水準の議論を深めながら最低賃金の大幅引き上げに取り組んでいく。

本年度の北海道最低賃金の闘いは収束を図るが、引き続く、特定(産業別)最低賃金の引き上げと、雇用戦略対話合意の800円、1,000円への引き上げに向けて、改正された最低賃金の履行確保、法令遵守を求めていく。

この取り組みに結集された産別・単組、地協・地区連合、関係各位のご協力に感謝し、引き続き、最低賃金の大幅引き上げに向けて、今後も全力を挙げていく。

 

2016年8月5日

                       連合北海道 事務局長  杉 山   元

 

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